Fender USA American Deluxe Telecaster N3 試奏レポート

街中に出て、待ち合わせまでの暇つぶしに楽器屋に立ち寄ると、先日記事に書いたアメデラN3の姿が!というわけで、ストラトには全く目もくれずテレキャスの試奏をしてきたよ。
以下自分勝手なレポート。偏見注意。


今回弾いたのは次の3本。
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今回のお目当て。通称「アメデラ」と呼ばれる、Fender USA(カスタムショップを除く)ではハイエンドに位置づけられるギター。これだけボディ材がアルダー*1なので単純な比較ができなかった。ちょっと悲しい。以下「N3」と表記。
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通称「アメスタ」、現代的仕様の流れを汲むアメリカ純正テレキャスター以下「アメスタ」と表記。N3との比較用として。
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こちらはヴィンテージ仕様のテレキャスター。現代仕様との比較用に。以下「52」と全角で表記。ピックアップセレクターは現代風。


【1.触り心地】

  • 自分の使っているテレキャスがいかに重いか分かる――のはどうでもいいとして、重さの違いはさほど感じない。強いて言えばN3が一番軽い感じはしたかも。バックコンター加工のせいかもしれない。きっとそんなことはないけど。
  • 52は極薄ラッカー風仕上げなので、木の触感が直に味わえる。好きな人は好きかも。個人的にはあんまり関係ないと感じる。

【2.弾き心地】

  • アメスタとN3はジャンボフレット、52はヴィンテージ仕様なのでフレット細め。この辺は好みかもしれない。軽く触っただけでもしっかり押さえたときの音が出るジャンボフレットの方が、初心者の自分には向いているかもしれない。
  • 52は指板のRがきつめ*2なので、ハイフレットのチョーキングを上手く鳴らしたり、メタル的なフレーズを弾くには慣れが必要かもしれない。バレーコードは押さえやすいので、テクニカルなプレイでなければプレイヤビリティは十分なんじゃないか、と思うけど。
  • N3は「コンパウンドラディアス」を採用している*3ため、全体的に押さえやすい印象。

【3.出音(クリーン編)】

  • 52は太い。とにかく太くて存在感のあるクリーン。ゆったりとしたアルペジオだったら天下一品じゃないだろうか。逆に言えば、コードがモコモコする感じも否めない。リアは暴れ馬。なんていうかテレキャスだがそれがいい
  • アメスタはアッシュ特有の甲高さを残しつつ、ちょっと中低音を弱めた感じの音色。とりあえず、一番綺麗に聴こえた。しかし、音の線は細い。リアはなんかペラペラペケペケした音。ファンクのカッティングには合うけど……的な。
  • N3は……クリーンを聴く限りでは、なんというか無個性な感じの音。芯が通っていて、かつ繊細な感じの音で、上記二つの中庸といった感じ。リアもそんなに暴れる感じはない。PUセレクタをセンターにした際のS-1スイッチはレスポールみたいな甘めのサウンドに。ただ、クリーンで使うとだいぶモコモコなので、使いどころはそう多くないような気がする。後述の通りエフェクターのノリはいいので、空間系をかませるといい感じになるんじゃないだろうか。出音はつまらないかもしれないけど、汎用性で選べばこれかも。

【4.出音(歪み編)】

  • 52はキャンキャンうるさいです。暴れてます。この暴れた感じがなんともいえない。ノイズとハウリングは……こんなもんなんじゃないかと。リアで歪ませるときにGAINを上げるとノイジーになるっぽい。PUが個性的な音なので、軽めの歪みに良く合うギター。リードギターにすると楽しいかも。
  • アメスタは意外とノイズレス。リアのペケペケはTS系をかけるといい感じになるけど、そうしたところで面白くない。ブリティッシュ系の歪みでカッティングをすると結構いい感じになるのでは。ドンシャリ系でパワーコード、という使い方には向かないかもしれないが、意外と悪くはない。コードの分離がよいので、リズムギター向けかもしれない。
  • N3はノイズが少ない万能機。S-1スイッチのおかげでいろんな場面に対応できる音作りが可能なのが大きい。それこそ前述のパワーコードもS-1センターで一発解決。歪ませた際にエフェクターの個性が良く出るので、エフェクター中心に音を作る人向け。





書きかけ。とりあえずこんなところで。

*1:アッシュは店頭に置いていなかった。

*2:あとで調べたら184Rだそうな。Gibsonが350Rぐらいだとして、結構極端な傾斜になっていることがわかる。

*3:ヘッドからボディに向かって、徐々にRがついていく仕様のこと。つまり、ヘッド付近はゆるくRがかかり、ハイフレットはほぼ平ら、という状態になっている。