第1回身内ブースタードラフト(M12)
去る7月15日に、基本セット2012(以下M12)が発売になった。というわけで早速(早速でもないが)、身内でブースタードラフトを開催。基本セットということでレアゲーにgkbrしながら、各々手探り感満載でドラフトを進めていく。やはり某ブログを強烈に意識しながら、結果と総評をまとめてみた。
【参加者紹介】
エキスパンションも変わったので、改めて参加者紹介。
- kukukuwakame
- 最近は2度もスタンダードの大会で優勝したり、プレリでも22人の頂点に立ったり、そろそろDCIに目を付けられても文句の言えないであろう男。情報通なのは相変わらずだが、ドラフトでは初志貫徹が裏目に出ることも多々あり。さて、基本セットのドラフトではどういうピックを見せてくれるか。
- kitada_bot
- SOMブロックのドラフトでは剣や《アージェンタムの鎧》を同時に引き当てたり、その他もろもろ第1ピックに派手さが光る、ミスターレアゲー。レアに頼らずともセンスのよいピックはするのだが、敗因の大半がカードパワー不足というあたり、やはりこの男はツモの力でこそ輝く。お願いだからPWとかやめてください。
- tokeimawari
- SK(仮名)
- 物静かなプレイングで速攻デッキを操るナイスガイ。イケメンともいう。ドラフトでもあまり表情を崩さないため、何をやっているのか想像がつかない、ゲーマー適正の高い人間である。ドラフトではどんなボムでも色が合わなければスルーしたりするので、隣からボムが流れてくると「何があった」と邪推してしまうが、そんなときでも本人は無表情。それすら計算なのかもしれない。
- nucoca
- 紅一点。「マイアかわいいよマイア。マイアァァァ!(鳴き声)」の人。むしろマイアの中の人。基本セットになったことでマイアがいなくなってしまったのでマイアゲージがたまらずフラストレーションがたまりそうな予感がする。ただ最近は趣味趣向を広げつつあり、どうやらチャンドラさん(のアヒル口)がお気に入りらしい。
だいたいは以上5名でお送りします。
【ピック順】(1、3パック目。2パック目は逆順)
kukukuwakame ← kitada_bot ← tokeimawari ← SK ← nucoca
【順位・成績】
1位 SK(4−0)白黒
- 主なピック:
- 《忘却の輪》《破滅の刃》《平和な心》
- 曰く「軽いカードしか流れてこなかった」とのことだが、それがかえって功を奏した模様。白のグリフィンと黒の狂喜クリーチャーを主体にした軽量デッキ。除去も《忘却の輪》《破滅の刃》《平和な心》×2と優秀なものを揃え、急場は《吸血の教示者》によるシルバーバレットも行う。MVPは《グリフィンの乗り手》×2。《グリフィンの歩哨》《突撃するグリフィン》のバックアップですぐに4/4飛行に化ける。っていうか、お供の《グリフィンの歩哨》すら、1/3警戒の時点で十分強いのに、《闇の好意》のおかげで4/4警戒。どこぞの天使とタメを張るほどのハイスペック生物に化けた。スピードが速いので、他のデッキはなす術なしだった。結論。4/4、でかい。
2位 tokeimawari(3−1)白青
- 主なピック(パック目. 順目)
- 1《神盾の天使》 2《空回りのドレイク》 3《ギデオンの法の番人》
- 1《機を見た援軍》 2《嵐前線のペガサス》 3《セラの天使》
- 1《精神の制御》 2《渋面の溶岩使い》 3《蒼穹の魔道士》
- どうも、マイコン野郎です。割とわかりやすい中速飛行ビート。前半は《群れの護衛》《機を見た援軍》で耐え、2枚の《マーフォークの物あさり》と《蒼穹の魔道士》のおかげで後半の有効牌を集めながらフィニッシャーに早めにつなげる戦略。除去は少ないが、サイドボードから《天界の粛正》×2が入ってくるという対抗色涙目なデッキに。一番ダメージを稼いだのは《エイヴンの瞬翼》。《霊魂のマントル》が付いた無敵生物を止める術はどこにもなかった。ちなみに、飛行ビートには二種類あって、グリフィンとノーグリフィンがある模様。後者は前者に勝てないということがよくわかりました。
3位 kitada_bot(2−2)赤黒
- 主なピック(パック目. 順目)
- 1《組み直しの骸骨》 2《縞瑪瑙の魔道士》 3《ショック》
- 1《火山のドラゴン》 2《破滅の刃》 3《チャンドラの憤慨》
- 1《火葬》 2《ドルイドの物入れ》 3《焦熱のヘルハウンド》
- レアゲー男が静かだと思ったら、結局レアが《ドルイドの物入れ》だけ(しかも自分の開封パックではなく、tokeimawariの1巡目《精神の制御》から流れたもの)という恵まれない結果に。完成したのは赤黒の狂喜デッキ。除去もそれなりにピックできているため、順当なデッキに仕上がっている。《縞瑪瑙の魔道士》+《組み直しの骸骨》によって地上戦がほぼ無敵という、シナジーなんだかコンボなんだかよくわからないギミックが仕込まれていたため、地上クリーチャー戦は強かった。しかし、誤算が二つあった。ひとつは上位2名が飛行ビートだったこと、そしてもう一つは膠着を打破するクリーチャーが自軍にいないことであった。曰く「なんでセラ天もセンギアも5マナなのに《火山のドラゴン》は6マナなんですか!」いや、そんな文句を言われましても。
4位 kukukuwakame(1−3)緑青タッチ赤
- 主なピック(パック目. 順目)
- 1《世界薙ぎの剣》 2《殺戮のワーム》 3《否認》
- 1《炬火のチャンドラ》 2《凄腕の暗殺者》 3《火の玉》
- 1《翡翠の魔道士》 2《棘投げの蜘蛛》 3《棘投げの蜘蛛》
- 順当なコントロール風味青緑を目指すはずが、2パック目初手の《炬火のチャンドラ》、3パック目の《火の玉》で赤をタッチせざるを得なくなった。チャンドラ自体はタフ1生物を焼き殺しつつ忠誠度を溜めるという恐ろしい性能を遺憾なく発揮するが、メインが青緑のため目玉のコピー能力が生かせなかったのが痛かった。しかし全く意味がなかった訳でもないらしく、《不屈の自然》コピーのため、ただひたすらマナが増えたので、《火の玉》や《翡翠の魔道士》の威力が恐ろしいことになっていた。《肌変わり》《殺戮のワーム》ぐらいしかメインアタッカーがおらず、線が細くなってしまったのが敗因だと思うが、曰く「珍しく初志貫徹できなかった」と反省しているらしい。っていうか、「ほかの誰かに使われたら嫌な感じがするから一応とった」という、1パック目の1巡目《世界薙ぎの剣》はどうなんだろうか。
5位 nucoca(0−4)赤緑タッチ白
- 主なピック:
- 《チャンドラのフェニックス》《チャンドラの憤慨》《嵐血の狂戦士》
- M12のカードなんか全くわかんねーよ!状態からスタートしたにしては、ピック自体は問題のない内容だった。ただ一つ、クリーチャーの不足を除いては。下手の白に対して《清浄の名誉》をカットするなど、嗅覚はよかったのだが……。ブン回りしたときの強さは他の追随を許さず、1ターン目《ゴブリンの投火師》→2ターン目《嵐血の狂戦士》→3ターン目《血のオーガ》→4ターン目《血まみれ角のミノタウロス》、以下《ゴブリンの戦化粧》他と続きます。ジャッジージャッジー、構築の持ち込みがここにいまーす、とブーイングが出るほど。実際は構築じゃないので、戦績の通り、こんな風に展開できることなんて1回しかなかったみたいですが。赤の割に除去がほとんどないため、タッチ白にしたり純正2色にしたりで悩んでしまったのも敗因の一つか。飛行クリーチャーが蔓延する環境なので、《垂直落下》×2をメインに入れていたらもっと勝てたはず。
- おまけ:ドラフト後のピック表裏側の落書き。この人は天才だと思う。