持っている/持っていた安エフェクターの雑感・その1

備忘録、というか所持品の整理も兼ねて記事を起こしてみる。なんかあれこれ買っていたらいろいろ増えてて「ボード3つぐらい組めるんじゃないか?ねぇ?」な状態になっていたので冷静になりたい、というのもある。
エレキギターに欠かせないペダル型エフェクター

  • どうもマルチは好かん。というか、マルチの歪み自体、当たり外れが激しい*1。特定の歪みしか使えなかったり、音量差やイコライジングの難がありすぎて、マルチだけで歪みも作りこむっていうのは手間がかかって非常に面倒。

もともと「音楽にはお金がかかる」という前提で始めている人間ならまだしも、中学生〜高校生あたりの予算がない層、あるいはニコニコ動画某作品の影響を受けて音楽を始めた人なんかは、非常にお金にシビアな印象を受ける。「安くても実戦レベルのもの」を手に入れるニーズというのは、少なからずあるんじゃないだろうか。
差し当たり、購入価格(実売価格)が1万円以内のものを挙げてみる。なお、評価については

  • 価格(安さ、コストパフォーマンス)
  • 操作性(とっつきやすさ、使いやすさ)
  • 実用性(ライブでも使えるかどうか)

の3項目で評価してみた。ちなみに低予算者対象の記事のため、音痩せやMODについては、特に酷いものでなければ特別言及しないことにする。
【1.BOSS BD-2 Blues Driver】 所持中

BOSS Blues Driver  BD-2

BOSS Blues Driver BD-2

いわずと知れた名機。The Birthdayチバユウスケ氏はTMGE時代からこのエフェクターに絶大な信頼を置いているらしく、片時もボードから外さないらしい。「枯れた音」と表現される、中音〜高音にかけてのきらびやかな響きが特徴的なエフェクター。TONEコントロールの効きがよく、やや太めのオーバードライブ風から現代風なロックまで幅広く対応できる。

  • 価格:★★★
    • 筆者購入時は新品で¥8,000前後、中古でも¥5,000前後。昨年のBOSSコンパクトの値上がりを受けて、そのときよりは¥1,000ほど相場が上がっている。ちょっと手を出しづらくなったかもしれない。
  • 操作性:★★★
    • 割とどのポジションでもそれっぽい音が鳴る。LEVELは10時程度でも原音を超える音量になるので注意。前述の通りTONEコントロールの癖を覚えるのが重要なので、それまで使い込むべし。意外と奥が深いエフェクター。シングルコイル向けと評されることが多いけど、ハムバッカーでも結構いける。
  • 実用性:★★★★★
    • これは使える。歪みを他のエフェクターに変えても、ブースターとしての用途としてもそこそこ使えるので潰しがきくのがいいところ。*2

【2.BOSS OD-3 OverDrive 所持中

BOSS OverDrive OD-3

BOSS OverDrive OD-3

非対称クリッピング回路から生み出される、丸みを帯びた心地よいオーバードライブ音が特徴。歪み量は少なめだが、TS系とはまた異なる特徴があって面白い。

  • 価格:★★★★
    • BD-2と同じような事情だが、これは用途が限定されるので中古相場は若干安め。
  • 操作性:★★★★
    • 基本的には一通りの音しか出ないので、レベルやTONEで好みの音に近づけるだけの作業。
  • 実用性:★★★★
    • 中低音を重視したオーバードライブ。ただTS系のようなチューブ・サウンドと違って、しっかり歪みと認識できる音。歪みが滑らかで聞きやすく、変なセッティングにならない点が非常に評価できる。ただ、歪みの量は微細なので、用途が限定されてしまうのが難点。この音が好きかどうか、試奏して判断すべし。

【3.BOSS SD-1 Super OverDrive 売却済

元祖OD-1の流れを受け継ぐ、自然さに主眼を置いたオーバードライブ。メーカーがブースターとしての使用を推奨している、いわば「BOSS製ブースター」。しっかりとオーバードライブの役割を果たし、またエフェクターとしても一般的な音が出る、が……?

  • 価格:★★★★
    • これもOD-3と似たような状態だが、用途はOD-3<SD-1<BD-2といった風なので、その間の価格帯。中古は4〜6kといったところ。あまり安くならないね。
  • 操作性:★★
    • 嫁の言葉を借りると「まさにエフェクター」といった感じの音。上品さはないものの、汎用性は高い。ただ、しっくりくるセッティングを見つけるまでには時間がかかるし、アンプによっても音が変わりやすい。ブースターとして使う分には困らないけど、音作りをするとなるとアンプからいじらないといけない。
  • 実用性:★★★★
    • とりあえず、あって困らないエフェクター。ただ、これだけで音作りをするのは至難の業。とりあえず、他のエフェクターを買ってからでもいいかもしれない。ただし、複数の組み合わせの中で、もしくは特定のアンプを使うことが決まっている場合にはとても優秀。初心者向けではない。

こんな感じでちょくちょく書いていこうかと。

続きはこちら。

*1:そういう機種が多い、というだけであって、例えばNOVA SYSTEMやLINE6 M13あたりは「よく出来てるなぁ」と感心した。ただ、そういう機種って高いんだよな。

*2:俺が所属しているバンドのリーダーは、購入時はメイン歪みとして使用。その後歪みがLINE6 DM4に移ったので、その後はブースターとして使っている。また、野外ライブや単発セッションなどでは普通にオーバードライブとして使っている模様。