安いエフェクターをまとめ買い。2

前回に引き続きレポ。



「出来の良いTS系がこの値段で!」という謳い文句に惹かれ購入。今回買った中では一番高い。でも新渡戸さん(今は樋口さんか……)は不要。高いんだか安いんだか。
コントロールLEVEL、2バンドEQ(LOW、HIGH)、GAIN。一般的なコントロール。あと、(Digitechの同価格帯モデルはすべて)LINE OUTの他にMIXER OUTがついている。何のためなんだろうか。単なる遊び心だろうか。

  • TS系に漏れず、歪量は少ない。すべて12時フラットではほとんど歪まず。OD-3より中高音域に特化している風で、本家TSほど中音域が膨らむ感じもしない。トランジスタにつなぐと「ちょっとだけチューブっぽくなるよ!」程度。
    • エフェクトとしてはほんの味付け程度だが、その「味付け程度がいい」という人がきっと多いんだろうなぁ。
  • 2バンドEQの効きが分かりやすく、他のTS系と比べて直感的に音作りがしやすい。一応LOW、HIGH、GAINを3時ぐらいまで上げるとSD-1の12時程度には歪む。その際、ノイズもあまりない。TS系より深く歪ませることも可能。ただ、こんな使い方をするエフェクターじゃない気がする。
  • ハイエンドなギターを使っている人は音痩せが気になるかも。5〜10万程度のギターであればさして問題ないような気がする。問題があると思うならあなたは耳がいい人。エフェクターよりもっといいギターを買うほうが先決。金を貯めろ。
  • BOSSと比べるとインターフェースに不満は出るが、BEHRINGERARIONと比べると実戦向きのパーツを使用している。踏んだときの感触がなんだか気持ち悪い。多分BOSSに慣れすぎたせいだけど……。

IbanezやMAXONの基本モデルと互角に勝負できる性能じゃないだろうか、と思う。
エフェクターの中で比べればツブレタ(ARION MTE-1 "TUBULATOR")と近いが、音作りの幅広さはこちらに軍配が上がる。実際どちらを使うかは好み。


Behringer UZ400 Classic Fuzz Distortion Effects

Behringer UZ400 Classic Fuzz Distortion Effects

BEHRINGERで出している格安コンパクトは数あれど、その中でも評判のいい一品。ゲルマニウム「風の」ファズサウンドらしい。今回ラインナップの中でも最安値。さすがベリさんだぜ。
コントロールLEVEL、TONE、FUZZの3種類。FUZZ=GAINだと思って問題ない……と思っていたが……。

  • LEVELは素直な効きを見せる。FUZZは歪み量だが、回すと中低域が削られていくだけの気もする。TONEを逆に回すことによって低域を補正できる気がするけど、あくまで若干。やりすぎるとモコモコしてよくわからんサウンドに。
  • 456弦のパワーコードさえ濁る。激しく歪む。
  • ゲルマニウムファズを使ったことがないので、ゲルマニウムっぽいかどうかはわかりません。ごめんなさい。
  • 意外なことにノイズはさほど気にならない。
  • 評判どおり、「激歪にしては」ヴォリュームの追従性が良いほう。ただ、FUZZを10〜12時ぐらいにしている場合のこと。1時以降はピッキングニュアンスとかVol追従性とか関係ない気がする。
  • どうでもいいんだけど、画像の色と実際の色がかなり違う。ほぼ赤(#FF0000)に近い朱色。ロットが違うのか?

単体の音を聞けば使いやすいファズだと思う。けど、実際にバンドアンサンブルで抜けるようにするには、別エフェクターやアンプのイコライジングが必須。実戦レベルにするには、別途イコライザーが必要かもしれない。


ARION アリオン Analog Delay アナログディレイ SAD-3

ARION アリオン Analog Delay アナログディレイ SAD-3

アナログのディレイ、らしい。アナログディレイってブティック系エフェクターにしかないイメージだったので、これは意外。ARIONはMTE-1"TUBULATOR"やSCH-Z"STEREO CHORUS"が良かったため、これも試してみることに。
コントロールDELAY、DEPTH、REPERTの3種類のほか、出力タイプを選べるツマミつき(STEREO or DIRECT)。SCH-Z同様、2OUT出力になっている(ステレオ出力)。当たり前だけど。

  • DELAYを最大にしたところで、そこまで音が遅れるわけではない。(200msが最大らしい)
  • DEPTHやREPERTも、そこまで派手にかかるわけではない。したがって、セッティング幅は非常に狭い。
  • 残響音は太く篭った感じの音。デジタルみたいに綺麗なリピートもなければ、高音が耳障りになったりしない。これは好みが分かれるかな。
    • 歪みペダルの後につないだ場合、その歪みの特性によってはレベルの低下がある。使う際は注意。

個人的には、このやわらかい掛かり具合がツボで、とても気に入った。ただ、「バンドスコアに「with Delay」って書いてあったから買ってみたよ!」という形でコレを買うと絶対に失敗すると思う。そういう場合は、素直にデジタルディレイを買ったほうがいい。どちらかというとエコーやリバーブ的な使い方をするべきペダルなんじゃないか。このエフェクターが秀逸なディレイペダルであることに間違いはないけど、初心者からすれば名前詐欺かもしれない。