安いギター&安いエフェクターでスタジオイン

 書いて1ヶ月しか経ってないのに、安いギター&安いエフェクターでセッティングという記事のアクセス数がものすごい*1ので、実際にスタジオに入って実践してみた結果を書いてみようと思う。半分はエフェクターのレビューになりそうだけど。




まずは、実際のセッティングをおさらい。画像等は、前の記事を参照のこと。



あと、各機材についてのレポート・試奏音源などについては、敬愛するサイト・きになるおもちゃさんに解説付の詳しいレビューがあるので、参考にしてください。Kさんの造詣の深さには本当に感服いたします……


ここでは、一般的なロックにあわせたセッティングを作ってみる。パートはバッキングあり、単音リフあり、ソロありのリードギターを想定。
ちなみに、Roland JC-120の場合を書きます。


ディストーション・セッティング
ギターはハムバッキングPUを搭載した、Ibanez RG370DXを使用。

  • PLAYTECH HEAVY METAL(メイン歪み用)
    • DIST:9時
    • LOW/MID/FREQ/HIGH:2時/3時/1時/10時 
    • LEVEL:12時
  • ARION TUBULATOR(ソロ時ブースター)
    • GAIN:FULL
    • TONE:11時
    • DIST:3時
  • ARION STEREO CHORUS(アルペジオ・ソロ用)
    • これはお好みで。DEPTHを上げすぎると良く分からない音になるので注意。
    • ちなみに自分はRATE:12時/DEPTH:10時/TONE:11時

 PTHMでメインの歪みを作る場合。DISTの可変域がMIN〜10時の間でかなり変化するようなので、細かく調整する必要がある。12時以降は完全にHR/HMの音になってしまう。
 今回はバスウッド+ハムバッカーでの調整。レスポールタイプであれば、もともとの中低音が出るはずなので、もう少しイコライザで高域を持ち上げる形に調整したほうがいい……かも*2。俺がちゃんとした*3レスポールを持ってないので、どうすればいいのか具体的には書けないのが悔しい。誰かのを借りようかな。
 自分の場合だけかもしれないが、PTHMの音作りにとても時間がかかった。価格に似合わずいい音は鳴るけど、好みの音にするまでに時間がかかるエフェクターだと思った。



オーバードライブ/クランチ・セッティング
 これにはSELDER ST-16(ストラトタイプ)を使用。Photogenicのロゴ違いモデルらしいが、中古屋で¥4,000で買ったので詳細は結局不明。また、Fender Japan ST-62USでも試してみた。

  • ARION TUBULATOR(メイン歪み)
    • GAIN:12時
    • TONE:1時
    • DIST:3時
  • PLAYTECH HEAVY METAL(ブースター)
    • DIST:MINからほんの少し上げた程度
    • LOW/MID/FREQ/HIGH:12時/3時/1時/12時 
    • LEVEL:3時
  • ARION STEREO CHORUS(アルペジオ・ソロ用)
    • 上記と同様のセッティング。好みが分かれるため、一概にどう、とは言えない。

 PTHMをブースターとして使った例。無理やり逆のセッティングにしてみた、とも言う。繋ぎ順は上から。
 こちらのほうが上品にまとまる気もする。癖のないTUBULATORのオーバードライブトーンに、3バンドEQで細かく音を補正できるPTHMの長所を生かしたブーストを組み合わせた形。PTHMのブースト時はノイズが多めに乗るので、ブースター向きではないんだろうけど、さして気にならないレベルではある(ノイズの原因がTUBULATORやSTEREO CHORUSの可能性もあるし)。
 



感想
 低予算で実戦向けのセッティングができて満足。アンサンブルにも対応できるだけのスペックが各エフェクターに備わっている。当然、HR/HMにも対応できるはず。Fender Japan使用時に感じた音痩せやノイズは、BOSSクラスと比べるとかなり気になる。ただ、この価格帯で音痩せやノイズに言及するのは酷というもの。実際のバンドセッションで気にするほどのものではない、、、はず。
 TUBULATORはコレといった特徴がないため入門機に最適、PTHMは「ベストの位置」というセッティングが難しいエフェクターだと感じた。STEREO CHORUSは好みに合うかどうかで判断すべし。店頭で置いてある店も多くあるはずなので。

*1:書いて1ヶ月で「この記事だけ1,000アクセス」は、このブログにしては大層な数字なのだ。

*2:PTHMはギターの個性が出にくい機種だ、と言われているため。後述のSELDERでもFender USAでも、あまり違いの分からない音になってしまう、らしい。個人的にもそう思った(Fender Japanの比較より)

*3:「メイプルトップ・マホガニーバックのレスポール」という意味。音屋・Blitzのレスポタイプはそうだったかな。決してフォトなんたらその他をディスってるわけではない。